オレは悔しさに歯噛みした。 歯噛みしながら楽しかったあのときのことを思い出す。 そう、楽しかった。 それなのに 「よくも…壊してくれたな」 オレは『ソイツ』をキッと睨み付ける。 すると『ソイツ』は笑うのをやめた 「はぁ…」 そしてどこか悲しそうにため息をつく。 「わかってないね君も。壊されたのは、オレだって」 「………」