そう言って携帯を出して、自分の番号をさっき渡した名刺に書いて、あたしへ戻した。
「これ、今度かけて」
「あの、名刺」
「あ、ごめん」
こんな行動をしているのを見ると、本物の天然なんだなと思い知る。
あわてて名刺をもう一枚出して、あたしはその裏に自分の携帯番号を急いで書いた。
「これも良かったら」
「ありがとう」
最後に初めて笑顔を見せて、二丁目のネオンの中に消えて行く。
ワケがまるで分からない彼の行動、そして手元に残された携帯電話の番号。
相手は芸人、きっとシャレに違いないと思ってはみても、何だか胸の中に突き刺さる物を感じた。
彼氏居ない歴は生きてきた21年分のあたし、もしかしたらチャンスかも! とは思ったけれど、多分カン違いだろう。
そう、あたしはデブス。
デブゲイのシホ。
モテなくて、お笑い専門要員なのだから。
「これ、今度かけて」
「あの、名刺」
「あ、ごめん」
こんな行動をしているのを見ると、本物の天然なんだなと思い知る。
あわてて名刺をもう一枚出して、あたしはその裏に自分の携帯番号を急いで書いた。
「これも良かったら」
「ありがとう」
最後に初めて笑顔を見せて、二丁目のネオンの中に消えて行く。
ワケがまるで分からない彼の行動、そして手元に残された携帯電話の番号。
相手は芸人、きっとシャレに違いないと思ってはみても、何だか胸の中に突き刺さる物を感じた。
彼氏居ない歴は生きてきた21年分のあたし、もしかしたらチャンスかも! とは思ったけれど、多分カン違いだろう。
そう、あたしはデブス。
デブゲイのシホ。
モテなくて、お笑い専門要員なのだから。


