チャラくてキケン!! それでもヤンキー彼氏が好きなんです

「静かにしろよ……じゃなきゃ、今ここで襲うから」


嵐が言いそうな言葉を並べてみる。


すると弥生ちゃんは、ピタリと動くのを止めた。


あぁ……弥生ちゃん。


ゴメンね。


ホントにゴメンね。



あたしは頭の中で、何度も弥生ちゃんに謝った。






人一倍臆病な弥生ちゃんは、嵐のことなんて記憶にないんだと思う。


ウチに何度か遊びに来たことがあるけど、ヤンキーっていうだけできっと目を合せないようにしてたんだ……。


だから、これがあたしの兄だとも気がついていない。