チャラくてキケン!! それでもヤンキー彼氏が好きなんです

「や……痴漢っ……」


……へっ!?


今にも叫びだしそうな弥生ちゃんの口を、慌てて手で塞いだ。


しまった!


あたし、今男の格好してたんだ。


それなのに、いつも通り女子トイレに入ってしまった。


ダラしない制服の着こなし、しかもズボンをはいているあたしは、弥生ちゃんの目には完全に男に映ってるみたい。


しかも……。





泣きそうに目を潤ませ、あたしの腕の中でひどく怯えている弥生ちゃんは、あたしを男だと信じているみたい。


とてもじゃないけど、あたしが乙葉だって気がついてないみたいだった。


これって、完璧に変装できてるってことだよね!?