「なーんか、普段から乙葉を見下してるよー態度が見え隠れしてんだけど?

それに、乙葉と俺のこと…あんまり歓迎してないみたいだしなー」



げっ!



見破られてる!!



虎ちゃんがマジで兄貴になったら、なにかある度に殴られたりしたら…俺、身がもたねーよ。



しかも虎ちゃんには、いつまでもやんちゃでいて欲しいっていう願望も、まだ捨てきれない。



ひとりの女に固執するなんて、



虎ちゃんらしくねぇからな…。








「おい、ハッキリ言えよ?場合によっちゃ、テメーもコイツみたく…」



ひっ!



俺の足元に転がってるヤツを見て、俺はブンブンと首を横に振った。



「乙葉の彼氏が虎ちゃんなんて、最高じゃん!!俺、幸せすぎて涙でそう」



「だろ?お前ってホント幸せモノだよな。また誰かに絡まれたら、速攻俺に知らせろよ?飛んでくから」



「おう」



頼もしいけどな。



仲のいい虎ちゃんを、乙葉にとられて…



俺って実は、少し妬いてるのかもしれない。