チャラくてキケン!! それでもヤンキー彼氏が好きなんです

「いや、別にそーいう用事で来たわけじゃねぇから」


「そうなの?……あっ」


大塚さんの視線が、今さらのようにあたしに向けられる。


いつものような射るような視線に、あたしはすくみ上がった。


ヤバーい!


あたし、体育館にいるはずなのに!


バレたら大変なことになる!


すぐに、逃げなきゃ!


って思っていたら、大塚さんがゆっくりと口を開いた。





「その子……」


ああっ、早く逃げなきゃ!


なのに、蛇にニラまれた蛙のように動けない。


大塚さんが怖いよ……。


あたしはただ床を見つめ、固まっていた。