チャラくてキケン!! それでもヤンキー彼氏が好きなんです

他のメンバーは座席に座ったままだけど、上映まで時間があるから、あたしはトイレに行くことにした。


トイレの前で、一呼吸置く。


そうだ、男子トイレに入らなきゃなんないんだ……。


イヤだけど、そうも言ってられない。


男子トイレの扉に手をかけようとしたら、後ろから声をかけられた。





「嵐くんっ」


振り向けば、弥生ちゃんがそこに立っていた。


「どうしたの?」


「今日…全然話せないね。あとで、いっぱい話そうね」


弥生ちゃんは耳まで真っ赤になっていて、俯きながらそんなことを言ってきた。


そして、逃げるように女子トイレへと駆けこむ。