チャラくてキケン!! それでもヤンキー彼氏が好きなんです

あたしは嵐の言葉には動じず、虎ちゃんをジッと見据える。


「乙葉は……虎ちゃんが思ってるような子じゃないから」


虎ちゃんはすぐに反撃してくるでもなく、あたしから目を逸らさないまま軽く舌打ちをした。


あたしと虎ちゃんとの間に、バチバチと火花が散っているかのような気すらしてくる。






感情的になりそうだったから、一呼吸置いて……ゆっくりと話し始めた。


「コイツは、男と付き合ったことはもちろん……喋ったことすら、ここ数年、ほとんどないんだ。

人の気持ちを無視して無理強いするような虎ちゃんみたいな男が、一番似合わないんだよ」


あたしが言いおわると同時に、虎ちゃんは嵐を掴んでいた手を離し、そのままベッドからおりてきた。