チャラくてキケン!! それでもヤンキー彼氏が好きなんです

あたしを見て、ビビるかと思いきや……不敵な笑みを見せてきた。


「おい……嵐。テメー、今俺になにしてるかわかってるか?」


「わっ……かってるよ」


恐怖に、足が震える。


こんなことしたって、あたしのはハッタリに過ぎない。


虎ちゃんを本気にさせてしまったら、あたしなんてひとたまりもない。


…そんなこと、百も承知。


だけど、虎ちゃんがあたしの姿をした嵐から気を逸らすためには、これぐらいしか浮かばなかったから。






虎ちゃんの声で、なにかを察知した嵐も、苦しい体勢の中体をよじってあたしの方に顔を向ける。


あたしがしていることを見た嵐は、一気に顔色を変えた。


「お前っ……やめろ」