チャラくてキケン!! それでもヤンキー彼氏が好きなんです

「いや…だって、あれは……」


乙葉じゃないし……って言おうとして、口をつぐんだ。


バレるにしても、バレたあとに嵐が虎ちゃんにヒドいめに合わされることも想定内。


まさか男を口説いてたなんてわかったら、喜怒哀楽の激しい虎ちゃんは、きっと逆上するはず。


それに……あたしって、いつもそうかもしれない。


弥生ちゃんが大塚さんにイジメられてるのがわかっていても、あたしじゃないから…って、見て見ぬフリをしていた。


もしあたしが当事者だったら、誰かに何とかして欲しいって絶対に思うはずなのに。





「嵐くん……言い訳するぐらいなら、今すぐ乙葉ちゃんを助けに行って?」


涙目で懇願され、あたしは動くしかなかった。