「ヒロちゃん……ごめんね……。あたし、これから先もヒロちゃんの気持ちには応えられない」
どんなに優しくされても、あたしは星哉を忘れることはできないだろう。
今だって、星哉のことを考えるだけで胸がはちきれそうなほどに痛むから。
「まぁ……、正直そんな簡単に答えを出されんのは嫌だけど……、それだけ桃華が元彼のことを好きってことだもんな……。しょうがねぇよなぁ……」
「ごめんね……」
「あの時、俺が引っ越さなければ状況も変わったのかもしれないのに。そう考えると、すっげぇ悔しいし」
力なく笑うヒロちゃん。
「まぁしばらくは引きずると思うけど……これからも仲の良い幼なじみではいてくれよな?」



