狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】



―――………


クリスマスが明後日に迫ったこの日、バイトを終えたあたしはヒロちゃんと駅前のファミレスにやってきた。


今日がバイトの最終日。


星哉へのクリスマスプレゼントを買うために始めた2日間のアルバイトがもう何の意味もなくなってしまったと思うと辛くて泣きそうになる。



「愁太に聞いたんだけど、彼氏と別れたって本当か?」


「……うん。本当」


自分でそう答えてもズキンっと痛む胸。


「もしかして……俺があの日桃華にキスしたからか?」


「違うよ。ヒロちゃんのせいじゃない」


「じゃあ、どうしてだよ」


「色々あるの……」


何て答えたらいいのか分からずに濁して答えると、ヒロちゃんはハァと盛大なため息を吐いた。