誰もいなくなった保健室の中にはあたし一人だけ。 とっくに鼻血は止まったし、体育館に戻れるはずなのにこの場所から動くことができない。 さっきの星哉の……冷たい言葉……瞳……を思い出して胸が締め付けられる。 きっと……罰が当たったんだね。 星哉を傷つけた罰。 「好きじゃなかった……は、きついなぁ……」 ハハッと笑いながら、湧き上がってくる感情を抑えることができずにボロボロと涙を流す。 「あたしはまだ……星哉が好きだよ……」 あたしは涙を拭いながらポツリと独り言のように呟いた。