「俺……桃華の……――」
「……――ねぇ、星哉。桃華ちゃんと友達なの?」
すると、パタパタという足音の後、目の前に現れた瑞穂ちゃんは星哉の腕に自分の腕を絡ませながらヒロちゃんの言葉をさえぎった。
「え……」
スマートな動きで星哉の隣にやってきて腕を組んだ瑞穂ちゃん。
そんな瑞穂ちゃんの動きに目を奪われるあたし。
やっぱり、星哉と瑞穂ちゃんは知り合いだったんだ。
ううん、たぶん知り合い以上の関係。
二人の間に漂う空気からそう感じ取る。
もちろん、そう思ったのはあたしだけじゃなかったみたい。
「アンタ、桃華の彼氏……じゃないの?」
ヒロちゃんは二人に目を向けながらそう尋ねた。



