「……――俺らって結婚の約束までした仲だろ?」 ちょっぴり嫌味ったらしくそう言い放った男の子。 その時、頭の中で過去の記憶が一気に蘇った。 それは、淡い淡い記憶。 「えっ……、もしかして……ヒロちゃん……?」 半信半疑で聞き返すと、彼は小さく頷いた。 「思い出すの遅すぎ。俺は一目見ただけで桃華だってわかったのに」 「えっ、嘘……。ヒロちゃんなの!?」 「あぁ」