「……――せーーいーーやーーー!!早くしろって!!!」
そんな叫び声に星哉はチッと舌打ちをすると、あたしの体から腕を離して腰をかがめた。
「んっ」
唇に訪れる柔らかい感触。
ついばむようなキスの後、星哉はあたしの頭をポンポンと優しく叩いた。
「しばらく忙しくなるから、放課後も一緒にはいられない」
「そっか……」
「あんまりガッカリすんなよ。クリスマスには会えるだろ」
思わず視線を足元に落とすと、星哉はすかさずそうフォローを入れてくれる。
こういう星哉の優しさを付き合い始めてから知ることができた。



