「お~、タヌキちゃんじゃん。って、違う。桃華ちゃんだ」
「ナオくん、久しぶりです!!」
手袋を落としたあの日以来の再会に思わず声が弾む。
「結局、あれ見つかったんだってね。よかったよかった」
「本当に迷惑かけちゃって……ごめんなさい……」
「いいって~。また何かあったらいつでも言ってよ。つーか桃華ちゃん、いつもこの彼と一緒に来てるよね」
「えっ?」
「この店俺の親父の店だから。で、俺と星哉はここで小遣い稼ぎにちょっとしたアルバイトをしてんの」
アルバイト?
頭の中を整理したあたしは、思わず「えぇ!?」と声を上げた。



