「そういえばさ、桃華、狼谷とはどうなの?」 「どうって、何が?」 「うまくいってんの?」 餃子の乗ったお皿をこちらに押しながら愁太は興味深そうに尋ねる。 「うん。うまくいってるよ~」 「そっか」 「でもね、一つ問題があって」 「問題って?」 クリスマスプレゼントを買うお金に困っていること。 短期のバイトがしたいこと。 だけど、なかなかいいバイトが見つからないこと。 全てを話終えると、愁太が「あっ」と声をあげた。