「……――お前、好きな奴……いる?」 頭の上に置かれていた彼の手があたしの頬に下りてくる。 「えっ……?」 唐突に訪れた質問に、思わず目を見開く。 「そ、それは……」 「それは?」 言いたいよ。 狼谷君が好きだって、今ここで打ち明けたい。 だけど、きっとそう言ってしまえば今のこの関係を続けることができなくなってしまう。 狼谷君が好きなのは……男の子。 だったら、友達のままでいたほうがいい。