狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】

「ううん、違うの。狼谷君にジャージを借りただけ」


「ジャージを?」


「そう」


「……ふぅん。でも、俺、もう一着持ってるし貸すよ。さっき沙希に会って俺が貸すって伝えといたから」


愁太はあたしの腕を掴んで立ち上がらせると、あたしの腕の中にあるジャージパっと奪い取り狼谷君に差し出した。


「桃華が迷惑かけて悪かった。ジャージは俺が貸すから」


「ちょっ、愁太……そんな勝手に……――」


「いいから。桃華は黙ってろって」


狼谷君はあたしと愁太のやりとりをじっと見つめた後、黙ってジャージを受け取った。