狼谷君が男の子を好きだって知っていてもやっぱり諦められない。
一緒にいれば胸がドキドキするし、狼谷君の言動に一喜一憂してしまう。
狼谷君があたしを好きになってくれなかったとしても、あたしは狼谷君が好き。
だから……――。
「……――桃華。こんなとこで何してんだよ」
扉の方からそんな声が聞こえて振り返ると、そこにはジャージ姿の愁太が立っていた。
「愁太……」
「……どうした。なんかあったのか?」
床に座り込むあたしの前に立っている狼谷君に視線を移して険しい表情を浮かべる愁太。
あたしはぶんぶんと首を横に振った。



