「うん。だって、狼谷君が本当は優しい人だってわかったから」 あの日、わざと車道側を歩いてくれたり、歩幅を合わせてくれた。 そして、ほとんど関わりのないあたしを家まで送ってくれた。 この間だって…… 狼谷君が男の子が好きだと知りショックを受けていた時も、泣きじゃくるあたしを狼谷君は黙ってギュッと抱きしめてくれた。 何も聞かずにそばにいてくれた。 優しく頭を撫でてくれた。 あの日、あたしは確かに狼谷君の優しさや温かさを知ったの。 だからもう怖くなんてないよ?