おいでよ、嘘つきさん。

帰り道のメリアは、翼がはえたような、今にも空に飛び立ってしまいそうなくらい浮かれていました。


「アルストロも、私に夢中なのよ!だから、ランチになんか誘ってきたのね!」


メリアの頭の中はアルストロの事でいっぱいです。

ターゲットであるアルストロ。

しかし、メリアにとっては違う意味でのターゲットになってしまっています。

お気楽な性格のメリアは、もう仕事なんかどうでも良くなっています。

それどころか、仕事の事なんかこれっぽっちも考えていません。

今は、どうやってアルストロを手に入れるか。

この事ばかりに夢中になっています。


「うふふ。新しい恋って、何て素晴らしいのかしら。早く二日後になってほしいわ!どうやって、口説こうかしら?」


メリアは、男性を口説き落とすことが大好きです。

逆に口説かれるのは嫌い。

こんなメリアですから、アルストロはまさに理想の男性なのです。


コバルトブルーの海沿いを、メリアは軽い足取りで歩きます。

暑い日差しも、メリアの胸の熱には勝てません。


メリアは、それほどまでにアルストロに恋をしていました。