「はぁ〜…」


控え室に戻ったメリアは、甘い吐息を吐きました。


「最高に素敵だわ!アルストロを私のモノにしたい!!」


メリアは、アルストロに完璧にのめり込んでいます。

お気楽な性格が災いして、ターゲットであることをすっかり忘れているのです。

アルストロを自分の虜にしたくて堪らない様子。


「アルストロは、どんな男かしら?どんな恋をするのかしら?私を楽しませてくれるかしら?」


頭の中はアルストロとの恋愛の事ばかりです。


「あの様子だと、女には慣れてないわね。それに、疑う事を知らないって感じよね!」


アルストロは、一言でいうと「平和な男」といった風貌です。

全く闇の部分を持たず、呑気な雰囲気を振り撒いていました。

それがメリアには新鮮にうつり、気になってしまいました。

メリアは闇の世界を知りすぎているため、アルストロの純粋さに心が奪われてしまったのです。


「早く来ないかしら…」


メリアは色々な事を考えながら、控え室でアルストロを待ちました。