「莉央・・・」
「お兄ちゃん」
「・・・」
「決めたの?」
「・・・え」
「私の事、好きにしていいよって言ったでしょ?」
「・・・」
「そのはさみ。なんだか懐かしいね」
「これは・・・」
「お願い、お兄ちゃん」
莉央は俺にすがりつくようにこう言った。
「早くお兄ちゃんの手で私を殺して」
俺はその言葉を聞いた瞬間。
手に持っていたはさみを大きく振り上げた。
「・・・お兄ちゃん」
最後に見た君の顔は
今までで一番幸せそうな笑顔だった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…