「仲良しなんだ?」
母親はニヤニヤしてこっちを見ている。
「莉央ちゃん、恭ちゃんに襲われないよう気をつけなよ~?♪」
「おい、変なこと莉央に吹き込むな。・・・もう帰れ」
「えー?でもまだ飲み終わってないし・・・食べ終わっても」
「いいから帰れっつってんだろ。聞こえねぇのか」
俺は半ば強引に母親を玄関まで連れて行った。
「本当恭ちゃん何か変。・・・もう莉央ちゃんがいるからこんなおばさんは用済み?」
上目ずかいで息子を見てくる母親。
俺はそれを冷めた目で見つめた。
「・・・また恭ちゃんのココ食べたいなぁ」
俺の股間辺りを優しくさすってくる。
「ねぇ?」
俺は動じず、母親にこう言った。
「お前はもう母親でもなんでもねぇ、二度と家に来るな」
「・・・恭ちゃん?」
「お金とかも送ってくるな。俺がなんとかする。もう縁を切る」
「・・・何言ってるの?そんなことできるわけ・・・」
「できる。莉央がそばにいてくれれば俺は何でもできる」
「恭ちゃ・・・」
「じゃあな。おばさん」
俺は玄関の扉を閉めた。
扉の向こうから泣きわめく声が聞こえる。
「恭ちゃああん。貴方まで私を捨てるの!?恭ちゃん・・・恭ちゃああああん!!!」
莉央の為なら母親だっていらない。