「別に？好きでも嫌いでもない。普通よ」
「普通・・・？だったら、だったら今までの言葉とか全部嘘だってのか！？」
「恭介くん、女々しい子は嫌われるわ」
「女々しい？？どこがだよ！！」
「男なら男らしく私を振りなさい。いつまでもぐだぐだ言ってないで、誰とでもする女願い下げだ！！って・・・ね？」
「んなこと・・・言えるわけないだろ」
「・・・そう。貴方は最後まで子供なのね」
俺は子供だ。
だからわがままを突き通すことはできる。
でも、そんな事しない。
里奈は決して自分から振ろうとはしず、俺に振らせようとしてる。
・・・里奈はきっと俺を少しだけだろうけど気遣ってくれてるんだろう。
そう思う。
そんな里奈の幸せを願えなくてどうする。
本当にただの子供になり下がるつもりか。
里奈が俺と別れたいなら、別れよう。
・・・最後でも好きな女にはかっこいいって思われたい願望ってでるもんだな。
「俺は子供だ。でも、男だ。里奈を好きな一人の男」
「・・・」
「好きな女の幸せを、俺は願う。だから、俺と別れて幸せだってんなら・・・別れよう」
「・・・」
俺はうつむき、里奈の顔を見れなかった。
・・・俺から里奈に別れを言うなんて今まで考えた事なかったし。
