それからというもの、俺は莉央に振り回されっぱなしだった。


俺の生活は狂いに狂い…。






行ってなかった学校にも連れて行かされ、


朝昼夜と三食食べてなかったご飯も改善され、


しわくちゃだった俺の服たちは毎日アイロンをかけられるようになった。



「あー!!おい、そこさわんじゃねぇ」


「だって机の上汚いし!!」


「俺にとっては綺麗なんだよ。触んな」


「やましいものでもあるの?」


「今さらそんなものお前にばれたって屁でもない」


「じゃあいいでしょ」




おまけに、生意気になった。



最初の敬語はどこへやら・・・。

『恭平さん』から『お兄ちゃん』に戻ったのも最近だ。




「ほーら!!お兄ちゃん!!どいて!」


「俺の部屋は俺が掃除するからいいっつってんだろ」


「お兄ちゃんが自分で綺麗にできるとは思えないから!」


「おい、だからそこも触んな!」



・・・俺が俺じゃなくなるみたいだ。

こんな風に叫ぶのも俺らしくない。




最近は莉央がいるせいで、家に女を呼べないし。
なぜか俺に近づいてくる女は一気にいなくなった。


莉央が来てから、何もかもが変わった。