「ーーとー」

女の人の困った様な声が聞こえた。

「あっ!お母さんだっ」

どうやらこの男の子のお母さんらしい。

「じゃあお姉ちゃん、またねっ」

そう言って男の子は走って言ってしまった。

あたしは男の子に手をふってため息をついた。

「隼人どこいったのよぉ!」

そう、隼人がいないから。

待っててくれてもいいじゃん…

ってか、なんでいないんだろう?

なんて考えがぐるぐると頭を回る。

そんな時、誰かの足跡が聞こえた。

「隼人っ?!」

そういいながら振り向くとさっきの男の子だった。

「?あれ?どうしたの?」

あたしが聞くと男の子は笑顔で

「忘れ物っ」

といってあたしの頬にちゅっとキスした。

「っ///////」

そしてパタパタと走りながら行ってしまった。

「やられた…っ…////」

ドキドキと胸が高鳴る。

あたし、なんでこんな子どもにドキドキしてんの??

なんて考えてると、辺りが一瞬暗くなった…