着いた時には、さすがにその場に敵はいないが、走り去る姿が目に映る。 高い所にいる私の方が有利。 手榴弾の栓を抜いて投げる。 充分届く距離。 ーーー私の勝ちだ。 ドォーーーーーンッ 激しい爆発音に、私は顔をしかめる。 次に、そいつの姿が見えたのは、すぐだった。 さっき走っていた場所に横たわる相手。 どうやら、足がやられたみたいで動けないらしい。 私は近寄らずに、放置する。 どうせ、全部吹き飛ばすんだから。