カチャッ 後ろ手で、潤が鍵をかける。 「これ、胡桃が選んだ?」 「ううん。あいが選んでくれた。」 玄関先で強く抱きしめられたまま、私は動けずにいた。 潤は、私の髪をゆっくりと梳く。 「あのバカ姉!胡桃、こんな可愛い姿、絶対に俺の前だけな?」 「え?う、うん。」 潤は、私の言葉を聞くと、一層抱きしめる力を強める。 少し痛いよ…… 「潤…?」 「…………俺さ。」 潤が開いた口から出た言葉は、真剣なものだったから、 私も真剣に声を聞き取る。