『わかってると思うけど、明後日は来いよ?』 「わかってるよ」 自室で黒い携帯を耳にあてている。 携帯の向こう側には、久しぶりのトラだ。 『また面倒くさいことになりそうだな。』 トラは既に明後日のことに憂鬱そうだ。 明後日に開かれるのは、幹部任命式。 この前、下位2枠の内の蜂じゃない方ーーー1人の女の子が死体で発見されたそうだ。 女の子自体、何度か会ったことはあるが、私と似ている子だった。 何かの闇に取り付かれたようなーーーー。 少しだけ……本当に少しだけ親近感を感じていた。