「んー……パスワード……」 みくるは、寝たまま呟く。 おいおい、そんな無防備でいいのかよ? 「sea10k……」 『sea10k』? みくるは、起きる気配も無く、寝言のように単語を口に出した。 「パスワード…だよな……?」 人に教えるなよ……。 みくるの意外な間抜けさに、呆れてしまう。 熱のせいかもしれねぇけどな。 「s…ea……1、0……k」 試しに入力してみると…… 「あ"ぁ?」 パスワードの解除はできたの……だが。 画面に出てきたのは、膨大な数のファイル。