ゆっくりと言われても、通夜を終えた後、殆ど部外者の栄生と梢は部屋に戻るだけ。 栄生の中に聖の曾祖父の記憶は幼い頃の薄っすらとしたものだけなので、他人と共有できる程ではない。 聖は本家の人間と何処かへ行ってしまった。 「あ、雪」 中庭を囲む縁側を歩いていると、ヒラヒラと白い欠片が降ってきた。 栄生が仔犬のように中庭へ駆けていく。梢が止める間もない。 「栄生さん、風邪ひきますよ」 「梢、雪雪!」 「足冷たいでしょう」 タイツに包まれた細い足を見て、梢も靴下でその隣に並んだ。