キズだらけのぼくらは



鈴のような可愛らしい聞き覚えのある声と、何度も見たその表情。

「……結愛……なの?」

私は彼女の顔に釘づけになりながら、半信半疑で問いかけた。

その問いかけに彼女は、照れたように頬をピンク色に染めた。

見た目は違うのに、結愛だ……。

結愛は、私からそっと手を離し、にっこりと笑って頷いてみせた。

そして、秋穂の方に向き直り、しゃんと胸を張る。

「桃香のことをあんなふうに言うのはやめて。桃香は私の大事な友達なの。私のことはなんて言ってもいいけど、桃香には関わらないで」

「はぁ? ドロボー猫のくせになに言ってんの? アンタ、私にそんなこと言えるんだったっけ?」

秋穂が威嚇するようにバンッと机を叩く。

私は思わずびくりとした。

けれども結愛は、いつものようにおどおどすることなく、堂々と私の横に立ち続けていた。

「それなら今日、アキに改めて謝ろうと思ってたところだよ。私、やっと言えるようになったの」