それから2人が違う方向に歩いて行くのを見て肩を落とす。


さっきまでと同じように話す2人の背中を、私はただ見ることしかできなかったんだ。


「…これじゃ、前と変わんないじゃん……」


送ってもらえばよかった。


今更後悔してる。


何度その繰り返しをするつもりなんだろう。


私はくるっと方向を変えて自分の家へと歩いて行った。


…すずちゃん、ごめんね。


もう自分でも呆れるよ。


でも、落ち込んだまま歩いていると何となく後ろが気になって振り返った。


すると…。


……あ…。


だんだんと遠ざかっていく早瀬くんがこちらを見ていて目が合った。


なのに私は思わず顔をそむけてしまった。


心臓がバクバクする。


あぁ…感じ悪いことしちゃったな…。


また後悔してしまったけど、目が合ったことがうれしかった。


そして私はそのまま帰って行った。