まだ早瀬くんと一緒に居られることに私は舞い上がっていた。


あ~、今日はなんて幸せな日なの~っ?


「美衣ちゃんとこんなに話したの、初めてだよね」


「そうですね」


私たちは1年の頃は違うクラスだったし、同じクラスになってからも人気者の早瀬くんは私には遠い存在の人だったから…。


こんなに話したのはホントに初めてだ。


この今の最高な思い出を日記にでも記したくなった。


忘れることはないだろうけど、早瀬くんとの思い出を大切にしたかったんだ。


「…もっと、美衣ちゃんと話してればよかった」


早瀬くんのこの小さな声は、私には聞こえていなかった。


私はノートあったかななんて考えながら帰り道を歩いた。