そう言って連れてこられたのは学校敷地外の道路。人通りも少ないから、ちょっと怪しい雰囲気だけど…まさか、ね!
知らない男子は少し咳払いをして。
「沢田さん、俺のこと 知ってる?」
……知るわけないじゃないですか。
「いや、すみません…」
「そっか……。率直に言えば、俺と付き合ってほしいんだ。梓ちゃん可愛いし、素直そうだし。」
いやいやいやいや、急すぎない!?
しばらく黙りこんでいると、
「だめかな?」
「あの、私 あなたのことよく知らないし、そういうのは、ちょっと……すみません。」
じゃあ、と付け足して、もう帰ろうとした。
その瞬間。

