何が起きたの? ほっぺ、イタすぎる。 目の前には真顔のナギがいた。 「なんで謝ってんのよ」 「迷惑…かけたから」 「そんなの、仲間なんだから当たり前でしょ! 謝ることなんてないじゃない、バカなこと言わないで」 どうして、こんなに怒ってるの? あたし、そんなに悪いこと言ったかな? 「もう、家族同然でしょ?」 「…」 「謝るなんて、しおらしいことしないで」 そう言って出ていった。 「あいつ、いろいろあるんだよ」 そう、尚毅がつぶやいて、部屋を出ていった。 人って難しい。 そう、思った。