俺はただ、走っていた。 来た道を戻っていろいろな人に聞く。 みんな知らないという。 さっきの女の子の話によると 小さなこをかばって連れていかれたらしい。 「くっそ…」 一人も守れないのか。 もう、失いたくないんだ。 日奈だけは、もう離したくないんだ。