LOVE in the SEA.




もしかして、体調が悪いとか?


「ちょ、ハル呼んでくるね!」


ハルはこの船の医者だ。


たぶん、見せたらわかると思うし。


「違う、そうじゃない」


「え、ソラ?」


行こうとしたあたしの腕を掴むと引き寄せて抱きしめた。


とくんとくんと規則正しい心臓の音。


あたしは忙しく動いている。


なんで、こんなことするの?


そう思いつつ、押し返さないあたし。


むしろ、嬉しいと思っている。


「ソラ…?」


「あれは、かわいすぎて、なんて言っていいかわからなかった」