「あれは、着ない」 「なんで?」 なんでって…。 この人はわかってないの? あんな態度しておいて、バレてないと思ってる。 「ソラの馬鹿! 誰のせいだと思ってるのよ、きれないの…」 「えっ?」 「あたしはドキドキしてたのに、 かわいいとか、似合ってるとかお世辞でもいって欲しかった…」 口が止まらない。 「ソラに言われたかったのに… あんな態度されてもう…恥ずかしくてきれない」 あたしは、ドアをあけて部屋に入った。 そして、振り返らずに言った。 「ソラはなんもわかってない…大っ嫌い」