あたしはびっくりした。


もう少しでお父さんが死んでしまう。


そのことをお母さんから聞かされた。


「お母さんはここを守らなくちゃいけない。
もしも、お父さんが死んでしまったときここが危なくなるからね」


「なら、あたしがここにいるから、お母さんが…」


「日奈。会ってきてくれる?
きっとあたしはあの人にあったらもう…戻って来れない」


そう、悲しそうに笑った。


お父さんがこっちにもどってくればいいのに。


どうしてこんなにお母さんを悲しませるの?


「だからね、この手紙をお父さんに届けてほしいの」


「…それって…」


「海を渡って届けてほしいの、ソラたちと一緒に」