それと同時に日奈も立ち上がる。


「ちょっと、ソラのところ行ってくる!」


ナギにそう言って、
日奈はソラのところへ走り出す。


「日奈!走るんじゃない!」


「はーい」


そう言いつつも、
本を片手にソラのもとへ向かっていく。


「まったく…落ち着きがない」


「なんだかんだでしっかりしてるから大丈夫」


「それ、何を根拠に言ってるのよ」


ナギがため息を吐く中、にこやかに後ろ姿を眺める尚毅。