「どうしたの…?」 「少し、昔のことを夢見てただけ」 「大丈夫。離れないよ」 優しく俺を抱きとめてくれる。 このぬくもりは絶対に離さない。 「少し、風呂に入ってくるよ」 「うん、そうした方がいいよ」 部屋を出て、俺は風呂場に向かう。 「日奈…」 俺は幸せにできるだろうか。 いろいろなことをともに感じていけるだろうか。 「…なに、弱気になってんだよ、俺」 俺らしくない。 頬を叩いて、風呂に入った。