そこには同じく車椅子に乗ったおじさんの姿。
「本部長、お連れいたしました」
「長旅、おつかれさん」
優しそうに笑うこの人があたしの…
「お父さん…?」
確かに、似てるところはあるかもしれない…。
「まぁ、中に入って話そう」
「はい。あの、その前にこの島の医療院に行きたいのです。毒抜きを完全にしたいもので」
「その、足か?」
「はい」
「もう、解毒ではむりだろう…?
薬草を売っているところに行って僕の名前を出して薬を出してもらうといいよ」
そう言ってお屋敷の中に入っていった。
ハルはあたしの車椅子を引いて、言われたとおり薬草のお店へ行った。

