車いすに乗って本部へ向かっていると
周りの視線はとても受ける。
それも当たり前。
有名なソラと共に船で暮らし戦っている人たちが周りにいるんだもん。
ナギ、ハル、尚毅さん。
3人とも周りには見向きもせず、
ただ本部の方だけを見ていた。
「本部ってあれ?」
あたしが指をさすと尚毅さんが頷いた。
「あそこに本部長がいる。
それが日奈のお父さんだよ」
あたしのお父さんって本部長だったの?!
びっくりしすぎて、何も言えなくなる。
ソラよりも強くてこの島を守っているんだ。
「よし、ついた」
その言葉と同時にゆっくりと門が開く。

