"夢琉 架綾"



それだけを手掛りに、病院をまわった。



一つ目の病院。



『あ…いた…ぃ……』


架綾が、呼んでる気がする。



足をはやめて、病院に入る。



「あの…っ、ここに、夢琉架綾っていますか…?」



「見てみます。」



クランケの名前がのった名簿に目を通す。



「あぁ、いませんね。」



冷たい声を発した。



「あ…ありがとうございました…。」



そう言って、二つ目の病院に向かった。