鬼上司のとろ甘な溺愛



つい一時間前。


私は優斗のアパートに来ていた。
黙って来ちゃったけど、別に彼女なんだから不自然なことなんてないと思いながら。
でもどこか不安に感じながら。

明日は私の誕生日。

明日会えないなら今日くらい会いに来てもいいだろう。
そう思って、アパートのインターホンを鳴らす。
一回目で出ないから、二回三回と。
そして、やっと出てきた優斗は「え、陽菜子!?」

半裸だった。


「来ちゃった。入れて、優斗」


一瞬、動揺した優斗の表情を見ないふりしながら、私はにっこり笑って優斗の脇をすり抜け玄関に入る。