First love~最初で最後に愛した君へ~

翌日も、空は綺麗に晴れていた。





病室のベッドの上で本日3冊目の本を読んでいたわたしは、ふと空を見上げて瞬きをする。




外、行こうかな……。




入院して数日。そう言えばわたし、昨日先生に中庭に連れて行ってもらった以外、外に出たことがなかったっけ。





余命半年を告げられて、絶望こそしていなかったもののいつも通りでいられなかったのは事実。





外に行こうなんて到底思えなかった。





病室を出て廊下をぶらぶら歩きながら、どこに行こうか考える。




中庭……は、やめとこう。




とても綺麗だったけど、あそこは家族と一緒に来ている人や恋人と一緒に来ている人が多かった。




一人で行こうとなると……かなり勇気がいる。




となると、行く場所は一つしかない。




エレベーターで上がれるところまであがって、少し苦労しながら階段を上る。





元々運動が出来なかったけど、最近ではあまり動いていないため目的地にたどりつく頃にはかなり疲れた。




疲労を感じながら、よろよろとドアに手をかけて開いた瞬間、わたしは思わず自分の目を疑った。








「……え? 何してるの、あの人……」






屋上のフェンスの向こう側。





すらりとした高身長の人物が一人。




後ろ姿からして、恐らく男の人だと思う。




彼はわたしに気づいた風もなく、一歩足を踏み出す。






「え、ちょっ……え?」





反射的に、思わず足早に歩みを進めた。




フェンスの向こう側に立っていて、何もない前に進もうとしている。




そんな光景を見て考えられることは一つしかない。